日本終わったな

保護者からの無理難題、悩む教師 教委が対策指南書(朝日新聞
http://www.asahi.com/life/update/0604/TKY200706040032.html

保護者からの無理な注文や苦情の増加に悩む教育の現場で、親対策の手引書をつくる動きが広がっている。「教師の士気の向上」や「教育サービスの品質向上」などを理由に掲げているが、つまりは、教師が親への対応に追われ、本来の仕事に支障が出ている現実が背景にある。

 岩手県教委は昨年3月、県庁全体で進める行政サービスの「品質向上運動」の一環として、「苦情等対応マニュアル」をつくり、公立学校に配った。

 苦情を寄せる保護者や地域住民を「善意の提言者」「溺愛(できあい)型」「利得追求型」「理解不能型」など10種に分類し、それぞれ対応方法を示した。教職員課の担当者は「整理して対応すれば、学校の良き理解者になってくれるはず」という。

 マニュアルの元になったのは東京都立川市立立川第一中学校の嶋崎政男校長の論文だ。嶋崎校長は、06年に研究者や弁護士、精神科医らと結成した「学校保護者関係研究会」のメンバーで、「『困った親』への対応」という著書もある。

 嶋崎校長の印象では、「無理難題」を言う保護者は10年ほど前から増えた。親が高学歴になり、教師の地位が相対的に低下したのが一因とみられるという。「少子化で親子が依存し合う関係になり、明らかに子どもに非があっても教師を責め立てる親が増えている」と話す。

 大阪市教委も昨年6月から、保護者への対応マニュアルづくりを進めている。いじめや学級崩壊など多くの課題を抱える小中学校の教師を支援し、士気の向上を図るのが狙いだという。市の調査では、保護者から「無理難題」を突きつけられ、悩んでいる実態が浮かんだ。

 「毎晩9時から、学校での様子を1時間半も電話で説明させられ、それが半年続いた」

 「児童の父親から母親を朝に起こすよう頼まれる。起こさないと、子どもが学校に来ない」

 ある管理職は「保護者の苦情で長時間、何日も拘束され、精神的にまいる」と打ち明けた。

 聞き取った具体事例などをマニュアルに例示し、対処法を盛り込むことにした。

 〈例〉 給食を全部食べるよう指導した児童が帰宅後に腹痛を起こして以来、親が「能力不足、担任をかえろ」と要求し続ける。

 〈対処〉 日々の児童の様子を丹念に伝える一方、「教師の処遇は別問題」と毅然(きぜん)と対応する。

 ほかに、うちの子を正選手にしろ▽第1希望でない選択教科の授業は受けさせない▽部活動のユニホームは学校で洗ってほしい――といった事例を20ほど取り上げる予定だ。担当者は「苦情は期待の裏返しであり、保護者と信頼関係をどう築くかに重点を置いた」と話す。

頭と心の不自由な人は、医療現場だけを壊すのではないんだろう。