AEDに関する誤解
2chのスレを見ていたら結構誤解されている方が多いのでまとめ。
- AEDは「心臓が止まった人に電流を流す」機械ではない。
ある種の不整脈(心室細動・脈なし心室頻拍)を検知したときのみ電流を流します。ですから豚肉にパッドを貼っても、尻に貼っても電流は流せません。
- 同じ理屈で正常心にも電流は流せない。
本気で流そうと思ったらパッドを上手いこと弾いて機械に「心室細動だ」と誤解させながらボタンを押さないといけません。当然弾いている手にも電流は流れるでしょうからいたずらする側もタダではすみません。
- 1歳以上の人間にはAEDは有効とされています。
ただし、場合によってはCPRを先行させたほうが予後が良いとの報告もありますが、AEDを試すことは無駄ではありません。今年改定された日本のBLSガイドラインでは、「1歳以上8歳以下の小児には小児用パッドを用いることが望ましいが、成人用しかない場合は代用してもやむを得ないと考える」という内容の記述もあります。
- AEDを行ったとしても訴えられる危険はありません
AEDは「それを必要としている患者」にしか作動しません。使っても患者が死亡したならば、それは「使わなくてもどうせ死んでる」患者なのです。