介護認定、軽度への判定傾向で不服審査請求が急増(読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070704i106.htm

介護認定、軽度への判定傾向で不服審査請求が急増

 介護保険制度に基づいて市町村などが行う要介護認定に対する不服審査請求が2006年4月の同制度改正以降に急増し、同年度に全国で前年度の2倍以上の560件にのぼったことが読売新聞の調査でわかった。

 うち4割は、「要介護」の認定から、介護サービスの水準が低下する「要支援」に切り替わったことを不服とした請求。介護給付費の抑制を目的にした制度改正後、要介護度が実態よりも軽度に判定される傾向があるといわれ、専門家らは「認定のあり方に問題がある」と指摘している。

 不服審査請求は、要介護認定などに不服がある場合、都道府県の設ける介護保険審査会に決定の取り消しを求める制度。審査結果が出るまで申請から早くても3か月間かかるため、制度改正前は申請に踏み切るケースは限られていた。

 調査は、全都道府県の審査会事務局から回答を得た。昨年度の不服審査の申請件数は05年度(267件)の2・1倍の560件あり、東京都71件(前年度28件)が最も多く、次いで大阪府61件(15件)、兵庫県54件(20件)。

 全体のうち、要介護から要支援への変更を不服とした申請は222件を占めるが、申請が認められ、市町村による再認定に至ったケースは30件にとどまる。

 請求理由は、要介護1と要支援2でサービスの利用限度額に約6万円の差があることへの不満とみられる。認知症や介助なしに外出不可能な高齢者ら、明らかに予防の段階を過ぎた人が要支援に認定された例もあり、介護サービス計画を作成する介護支援専門員であるケアマネジャーは「不信感や怒りを募らせる人が多い」と話す。

できるだけ出費を抑えたいんだろーな。
でも、出費を抑えつつ在宅に持っていけといわれても困るのは患者、家族、医療従事者なんだけど…。まだまだこの手の報道は増えるでしょうね。